フラッター奏法とは?(フラッターツンゲ奏法、トレモロ奏法)

フラッター奏法(フラッターツンゲ奏法、トレモロ奏法)は口笛でトレモロサウンド(同音反復)を表現することが可能な特殊奏法です。

いまいち意味が分かりづらいと思いますので、まずは下の動画を見てください。

どうでしょうか?
ちょうど電話の呼び出し音のようなサウンドイメージですね。

フラッター奏法自体は管楽器奏者の間では割と有名な特殊奏法で、私も(口笛だけじゃなく)トランペットを吹きますが、これまで何度か楽譜の中でflz.、flt.といったフラッター奏法の指示を見かけたことがあります(楽譜によってはトレモロ記号で示される場合もあります)。

トランペットなど管楽器のフラッターはイタリア語の発音に良く見られる「巻き舌」を応用した方法で、トゥルルルルルル・・・というように舌の先を震わせながら吹くことで、先ほど紹介したような独特なサウンドを作り出すことが出来ます。

しかし、口笛では・・・(ここまで口笛講座を読んでいただいた方ならもうお分かりかと思いますが)、そもそも舌で口内の空間を制御することによって音を作り出し、音程をコントロールしているため、同様な方法で音を出すことは原理的に不可能です。

では、どうすれば口笛でフラッター表現が可能になるのか?

口笛でこの奏法をマスターした奏者は私を含め世界でも片手で数えるほどしかおらず、口笛でフラッターは可能であるという事実自体は専門家の間では良く知られていましたが、その原理や手法は長い間謎とされ、現在も憶測に基づく誤った情報がネット上に出回っている状況です。

くちぶえ音楽院では以下に、世界で初めて、この奏法の正しい原理と習得法を一般に公開したいと思います!

フラッター奏法の原理と、発音の方法を大公開!

だいぶ引っ張ってしまったので、このセクションでは皆さんが一番知りたい結論から書きます!

口笛におけるフラッター奏法では、舌の先ではなく、舌の中央~奥側を広く使って巻き舌と同じような振動を作り出し、トレモロサウンドを生み出しています!

舌の先は基本的なノーマル奏法と同様に、下の前歯中央付近に付けて固定しますが、舌を可能な限り脱力し、上あごに通常よりも近接させるようにして息を流し込むことで舌の中央~奥が振動し、それによって息が細かく途切れ、フラッター独特のサウンドが得られるというのが発音の原理になります。

つまり、管楽器のフラッターと音の特徴は良く似ていますが、方法は全く異なっているということです。

実際、かなり特殊な口内の環境で音を作る必要があるため、ノーマル奏法のように3オクターブにわたる広い音域をフラッターで演奏するというのは不可能で、また音量に関しても息が強すぎると舌が振動することによって生ずるノイズが強くなりすぎるために、実用上の限界があります。

最初のうちはサウンドがかなりノイジーだと思いますが、慣れてくれば、先ほどの動画のようにある程度クリアーなサウンドが得られると思います。

音楽的な使いどころは非常に難しいと思いますが、器楽曲をカバーする際に、フラッター指示が譜面上にある場合には必須となり、また、この奏法でしか出せない独特な音色もありますので、これを機会に技術を習得し、口笛の表現の幅を大きく広げてみてはいかがでしょうか?

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