ビブラートの種類と要素

前のレッスンでも少し触れたとおり、ビブラートは「ゆらぎ」を表現する演奏技術ですが、大きく以下の2つに分類することが出来ます。

1.音程(ピッチ)に基づく揺らぎ(=狭い意味でのビブラート)
2.音量に基づく揺らぎ(=広い意味でのビブラート≒トレモロ、バイブレーション)

これらは基本的な原理が全く異なるので、それぞれをマスターするだけでも大変と思われるかもしれませんが、さらに以下の2つの要素も意識的に制御することではじめて音楽的に安定感のあるビブラートになります。

1.スピード(どれくらいの速さ(周期)でビブラートをかけるか)
2.深さ(どれくらい大きく揺らすか)

もちろんこれらは、常にどちらの形式の揺らぎが良いとか、深いほど良いとか、また、遅いほど良いといった単純なものではなく、その曲にあったビブラートの種類、要素を適切に使い分け、また、曲全体を通してビブラート自体に適度な揺らぎを持たせることで、人間味のある”深い”演奏になるものです。

「ビブラート自体の揺らぎ」という表現が少し分かりづらかったかもしれませんが、これは、あるパッセージでは早く、深いビブラート、また別のパッセージではやや遅く、浅めのビブラートといった具体に、曲の流れに応じて柔軟にビブラートの性質をコントロールする必要があるということを意味しています。

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