口笛の音の出し方

このページでは、口笛の世界に足を踏み入れるための第一歩、『口笛の音の出し方』について解説してみたいと思います。

口笛は口の中の微妙な容積、形状の変化によって直感的に音程や音質をコントロールするものなので、なかなか理論的な解説が難しく、実際には何より『慣れ』が重要なのですが、まず音を出す『コツ』を知ることが口笛を楽しむ第一のステップになります!

正しい姿勢と腹式呼吸を身につけよう!

どんな楽器にも演奏するための「正しい姿勢」というものがあり、「正しい呼吸法」と併せて理解することで、その後の上達を飛躍的に早めることが出来ます。

口笛の場合、起立して、足を肩幅に開き、重心をやや足の先に乗せ、上半身は脱力するのが最も響きやすい姿勢です。
合唱をされた経験がある方はそれと全く同様と考えてください。

その状態で、鼻からゆ~っくりと息を吸い込み、お腹が空気で膨らむのを感じながら、またゆ~っくりと鼻から息を吐き出します。この時、肩が上下しているようであれば、正しい腹式呼吸が出来ていません。お腹の底に空気を入れるイメージで、さらに深い呼吸を意識して腹式呼吸の練習をしましょう。

少し慣れてくると口から息を吸い、吐き出しても同様な深い呼吸が出来るようになります。

口笛の音を出すコツ

自然に腹式呼吸が出来るようになったら、いよいよ音を出す練習に入ります。

まず舌を下の前歯の裏側に軽く付けます。その厳密な位置ですが、下前歯のちょうど中央部分、歯茎と歯の境目ではなく、歯の先端でもなく、歯のちょうど中央の高さ、2本の下前歯の隙間(中央)を意識して舌の先端を軽く押し当てます。

さらに、唇を少しすぼめて空気の通る穴(アパチュアといいます)を作ります。

漫画などでは、ものすごく唇を突き出すような絵で口笛を吹くシーンが表現されますが、実際にはほとんど前に突き出す必要はなく、「そっとローソクを吹き消すような口の形」が口笛に最も適しているといえます。

さらにそのまま上の前歯と下の前歯の先端の隙間を1センチ程度開き、口内の空間を確保します。原理的にはここで小さな空気の乱れが増幅され、耳で聞き取れる可聴音が形成されることになります。

通常、意識しなくても唇をすぼめてそっとローソクを吹き消そうとした段階で自然に開いているはずなので、それほど意識しなくても大丈夫です。

さて、ここまで準備ができたら、その状態のままで「ひゅーひゅーひゅー」と、3回「hyu」と声に出して発音してみてください。

正しい位置に舌を固定し、唇を少しすぼめて「ひゅ~」と発音することで、声と同時に口笛の音に似た風切音のような音が聞こえたなら大成功です!

すぐ下の三角マークをクリックしてちょっと私の例を聞いてみてください。
こんな感じです。


ここまで出来たらあとはひたすら慣れあるのみ!

しばらく繰り返してある程度感覚がつかめてきたら、今度は実際に声には出さずに、同じ要領で息だけを出してみましょう。

ちょうど、こそこそ話(ひそひそ話)をするイメージで「ひゅ~」とささやいてみてください。そうすると先ほどの風切音だけが聞こえるはずです。

こんな感じです。


なかなかすぐにというわけにはいかないかもしれませんが、根気良く続ければこの方法で必ず誰でも口笛の音が出せるようになります!

ここまでの練習であなたも『口笛の音の元』(=イニシャルノイズ)が出せるようになりました!

あとはイニシャルノイズを口内でうまく反響させ増幅させることで、少しずつ息っぽさを無くし、音の成分の比率を高めていく練習をすることになります。

このとき重要なのは
・しっかり舌を下の前歯の裏に当て、空気を舌の裏に漏らさないこと。
・歯の外側にも息を漏らさないこと(頬が膨らまないように)

これさえ守れば1週間ほどでかなりはっきりした口笛の音が出せるようになるはずです。慣れてしまえば姿勢や呼吸、口の形などをいちいち意識しなくても、無意識にピュ~ピュ~音が出せるようになりますよ!

上手くいかないときはここをチェック!

説明どおりに練習しても全く音が出ないという方がもしかしたら一部、いらっしゃるかと思います。

そんな方は以下のポイントをもう一度チェックしてみてください。

舌の位置と口の形

音が出ない場合は舌の位置を少しだけ上下させてみてください。舌を下前歯と歯茎の境目に当てたほうが音が出やすい場合もあります。
それでもうまく出来ない場合は、口を少し開きすぎているのかもしれません。上下の歯が触れない程度に少し閉じてみてください。

呼吸法

腹式呼吸はできていますか?胸式呼吸では音の形成に必要な空気の乱れが十分に発生せず結果として音が鳴りづらいです。

唇の状態

体質や風邪などで唇が荒れていてもイニシャルノイズ自体は出るはずですが、口内の反響が十分に得られないため、音がややかすれた感じになり、クリアーなサウンドにはなりません。口笛音楽として繊細なニュアンスが表現しづらくなるため一定レベル以上の方にはお勧めしませんが、まだ音が十分にクリアーに出せないという方は、リップクリームを薄く塗って練習すると早くコツがつかめる場合があります。

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口笛の音をクリアーにする方法

口笛を吹く上で、とても大切なのが唇のコンディションです。実は唇が完全に乾いてしまうとプロの口笛奏者であってもクリアーな音を出すことはできません。しかし、原理上、空気の束が唇の間を通過する際に水分を奪ってしまうことが避けられないため、これらを何らかの方法でケアする必要があります。この記事では4つの方法を公開しています。 続きを読む